認知症と口腔の健康との関係

 歯周病は50歳代以上の約80%がかかっている疾患です。

 近年、歯周病と認知症の関連は注目を集めています。

2020年、歯周病菌が体内に侵入し、認知症の原因物質が脳に蓄積して記憶障害が起きる仕組みを九州大学などの研究チームが解明しました。

認知症の約7割を占めるアルツハイマー型認知症は「アミロイドベータ」などの異常なタンパク質が、長年少しずつ脳に蓄積することで発症するといわれています。

近年の研究により、歯周病菌が原因となり、アミロイドベータが脳へ蓄積する速度を速めてしまうことがわかりました。

また成人で歯を失う原因のうち、最も多いのが歯周病ですが、歯が抜けている本数が多いほど認知症を発症しやすいこともわかっています。

歯周病の治療や予防で、認知症の発症や進行を遅らせることができる可能性があります。

歯周病菌はアルツハイマー型認知症だけでなく、糖尿病や誤嚥性肺炎を引き起こすリスクがあることもわかっています。

 認知症を予防する方法や薬の開発が望まれますがまだみつかっていません(やっと臨床導入したばかり)。

まずは、毎日のブラッシングと定期的メインテナンスによって、認知症を予防しましょう!

2024年07月30日