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アットホーム&ハイクオリティな歯科医院を目指す熊本市で開業している歯科医師です。
お口の健康はとっても大切!
みなさまが少しでもお口の健康に興味がでるように歯科のトピックを書いていきます。

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ストップ‼「お口ポカーン」


マスク生活になって、はや3年…口呼吸が増えてきて心配している私。

特に子供たち‼口呼吸は危険ですよ~。

口呼吸だと、初期むし歯の補修や細菌の活動を抑制してくれる唾液の機能が十分に働かずに、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。

また、「お口ポカーン」だと唇の力が前歯に加わらないので「出っ歯」になったり、舌がいつも出ているために「うけ口」や「開咬」になる可能性があります。

こうなると、かみ合わせが悪くなり食事もしづらくなりますし、発音も悪くなります。
 

こうした骨格に与える影響は、成長期に入る前にぜひとも取り除きたいものです。

「お口ポカーン」対策は、いつはじめても歯や体に良い効果がありますが、最大の効果を上げるには…

「今でしょ‼」


2023年02月28日

ストップ‼「歯周病」


世界でもっとも患者数が多い病気として知られている歯周病。

日本でも、30代以上は約8割がかかっています。

重度の歯周病は40~50代から増えていくため「中高年の病気」という印象が強いものの、近年は若年化の傾向に。

歯ぐきの赤みや腫れといった初期症状は、10代の小・中学生にもみられます。

歯周病は、歯垢(プラーク)の中の歯周病菌が歯肉などに炎症を起こす細菌感染症です。

炎症が歯肉だけに起きている状態を「歯肉炎」、

それ以上に進行して、歯を支える歯槽骨などの歯周組織に影響が及んだ状態を「歯周炎」と呼び、このふたつを総称して歯周病といいます。

重症化すると最悪の場合は歯を失うこともあり、実際、日本人が歯を失う原因の第1位は、むし歯ではなく歯周病なのです。

歯周病は自覚症状が少ないため、知らない間に進行してしまいます。

しかし、歯科医師・歯科衛生士の指導に基づく適切なセルフケアによリ歯垢を取り除くことで、症状の改善や病状の進行を抑えることが期待できます。

歯周病予防には早期からのケアが大切です。

若いうちから歯ぐきの状態を毎日チェックするとともに、適切なセルフケアを心がけましょう。

2023年01月30日

3次喫煙に気づいてください。


先日米国の「Visual Capitalist」が、業務中の複数の要因に基づいて新型コロナウイルス感染症に罹患するリスクが高い職業ランキングを発表しました。

上位4職種のうち3つが歯科関係で占められています。

歯科衛生士はダントツで1位ですね。歯科医師は4位です。

調査では①他人との接触、②物理的近接性、③病気と感染症への暴露という3つの観点からリスクを算出しています。

実際にコロナウイルスに罹患した人の人数ではなく、あくまでもリスクが高いと見られるランキングですが、自分たちの職種が上位を独占しているのを見るとちょっと怖いです。

しかしそのような環境ですので、昔から感染対策は徹底しているのが歯科。

今回のコロナでも歯科からクラスターが起こらなかったのは日頃の感染対策の賜物だと思います。

このように感染リスクに敏感な私。

昔からひとつ気になっていたのがタバコ…あまり行きたくない場所「歯科医院」

通院前にリラックスしたいのでしょうが、タバコのニオイをプンプンさせて来院される方が稀にいらっしゃる。

患者様の一番身近にいることになる、歯科衛生士さんや受付さんにとっては3次喫煙(サードハンド・スモーク)となってしまいます。

自分とご家族の健康&健口のためにも、私の大切なスタッフの健康のためにも、喫煙のタイミング考えていただけるとたすかります。

2022年12月28日

喫煙は歯周病のリスクを高めます‼


タバコの煙には数千もの化学物質が含まれていて、そのうちニコチンや発癌性物質などの有害物質は200とも300とも言われます。

喫煙者は、お口が臭い・ヤニがついて汚いだけではなく、歯周病(歯槽膿漏)にかかりやすく、ひどくなりやすいので、更に治療しても治りにくいことが解っています。

ある統計データによると、歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。

【喫煙が口腔内に与える影響】

タバコを吸っていると歯肉の腫れや出血が見た目上わかりにくく、患者様自身が歯周病に気づきにくくもなります。

実際に治療を始めても歯肉の治りは悪く(もちろん何もしないでいるよりは改善しますが…)、手術を行ったとしても効果が非喫煙者よりも低いのです。

しかも、治療後経過を追っていくと喫煙者は再び悪くなっていく傾向にあります。

タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は組織への酸素供給を妨げますし、「ニコチン」は一種の神経毒で、血管を縮ませるので、体が酸欠・栄養不足状態になります。

またニコチンは体を守る免疫の機能も狂わせますので、病気に対する抵抗力が落ちたりアレルギーが出やすくなります。

更に傷を治そうと組織を作ってくれる細胞(線維芽細胞といいます)の働きまで抑えてしまうので、手術後も治りにくくなります。

また、「ヤニ」という形で歯の表面に残っているので、歯がざらざらしてバイ菌が張り付きやすくなるのはもちろん、いつまでもお口の中や歯肉にニコチンが染み出しつづけることになるのです。

【禁煙の効果はありますか?】

禁煙することで、この危険性が下がっていくことも、研究の結果解っています。

「歯周病にかかりやすさ」は4割も減ります。

手術後の治療経過も禁煙者は非喫煙者とほとんど差が無くなります。

ちなみに他の病気でも、肺癌にかかる危険は喫煙者では非喫煙者の4.5倍ですけれど、禁煙すると4年で2.0倍、5年で1.6倍、10年で1.4倍と着実に落ち着いてきます。


2022年11月29日

むし歯は治りませんよ。


下にある図のように、むし歯はごく初期のむし歯でない限り治ることはありません。

また私、いつもとなりでみている歯科衛生士さんに認められるような丁寧な治療を心がけていますが、

それでも詰め物や歯と詰め物をくっつけている接着剤は劣化します。

なので当院では、基本的にプラークコントロールができている患者様の初期むし歯は削らないで経過観察としています。

しかし、歯科は削って詰めなければお金にならない…なので「この歯、治療しなくてもよかったのでは?」という詰め物をよくみかけて残念に思います。

当院は「初期むし歯は削らない(歯磨きのできている患者様の場合)」という治療方針なので、

定期的に通われているお子様達も、学校の歯科検診の後は「むし歯あり」となってしまい、お母様が心配して受診されます。

そこで今回、「治療の必要なむし歯」なのか「むし歯でない」のか鑑別診断を数値で表して、

お母様たちに安心していただこうと新しい機材「ダイアグノデントペン」を導入しました。

この機材は歯面にレーザー光を照射することで起こる蛍光反射を測定して隠れたむし歯を検出できます。

今まで行っていた拡大鏡とレントゲンによる診断に加えて、ダイアグノデントペンで歯質を数値化することでより適切な治療計画を立てられます。

検査は痛くないので、気になる方は歯科衛生士さんに言ってくださいね!


2022年10月31日
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