歯のトラブルの元凶はTCHにあり‼

歯を失う原因の7割はむし歯と歯周病といわれています。この2つの病気は細菌が原因。つまり、むし歯も歯周病も食生活や歯磨きなどの生活習慣と密接に関わりを持つ、いわば生活習慣病です。そのため、生活習慣を改善することで、歯を失うリスクは大幅に軽減されるのです。
 むし歯と歯周病、この二つの治療法は確立したのですが、もう一つ困った病気が最近多くなってきています。原因は力(ちから)、パソコン・スマホ・ストレスなど…が原因なのでしょうか20年前より確実に増えています。本人に自覚がないことが多いので困ります。
 力といえば、歯ぎしり・くいしばりを想像しますが、実は上下の歯を無意識に接触させる癖も危ないのです!専門的にはTCH(上下歯列接触癖)といいますが、日中無意識のうちに上下の歯をくっつける癖のこと。
 TCHは顎関節症患者特有のものではなく、誰もが持ち得る、いわば口の余計な緊張癖です。そういうと強く噛み締めた状態を想像するかもしれませんが、短時間の噛み締めには、実はそれほど害はありません。問題なのは、軽くても長時間歯が触れ合っている状態。無意識に長く続けてしまうので、さまざまな障害(歯が折れる、義歯やインプラントが壊れやすくなる、歯周病が悪化する、舌痛症など…)を引き起こす要因になります。
【改善方法】
残念ながら、自覚するしかありません。
1.自分で歯が接触すると咀嚼筋が活動することを認識する。
2.家や職場に「歯をはなす」「力を抜く」などと書いたメモを多数貼る。
3.歯が接触すると離す癖を作る。気づくことにより、最終的には歯が接触すると条件反射で、無意識に離開させるようになる。


2018年05月30日