人生の1/3は睡眠

高齢者において、歯がない、歯が少ない人は、長時間、短時間睡眠のリスクが1.3倍以上。

いつも朝起きて思うこと…動物のように外敵のことも心配せずにぐっすり眠ることのできる人間・日本人に生まれてきたことに感謝!ということで、今回は睡眠に関する興味深い記事があったので掲載します。
 
 高齢者において睡眠時間は重要だが、長すぎても短すぎても死亡率上昇・循環器疾患・肥満などの健康問題に影響を及ぼすという研究結果が多数報告されている。また、歯と睡眠との関係ということでは、歯は咬み合わせを保つ役割も担っており、歯が少ない人では下の顎が上方回転し、気道に影響を与えて睡眠時の呼吸を妨げる可能性があるとも言われている。
 しかし、これまで高齢者の歯の数と睡眠時間の関係を調べた研究がなかった。東北大学大学院歯学研究科国際歯科保健学分野の相田潤准教授、小山史穂子医員が平均年齢73.7歳の20548名の高齢者を対象に行った研究によると、歯が20本以上ある高齢者に比べ、歯が全くない人では4時間以下の短時間睡眠のリスクが1.4倍、10時間以上の長時間睡眠のリスクが1.8倍と、両極端な睡眠時間のリスクが高いことが判明。同様に、歯が1~9本しか残っていない人でも、短時間睡眠のリスクが1.3倍、長時間睡眠のリスクが1.5倍と高く、歯の本数と睡眠時間についてU字型の関連性が見られた。
 高齢化社会が進む中、より多くの歯を残せるよう歯の健康を保つことが適切な睡眠時間の維持、ひいては健康長寿につながるのではないかと考えられる。



2018年12月30日